正義のマーケティング

★人はその商品を欲しいと思ったとしても、様々な理由から先送りしたり、躊躇したりすることが数多くあります。
 
★売り手となる人は、そういった人達が抵抗を感じることなく、スムーズに購入してもらえるように、いろいろと工夫をしたりするわけですが、その際、「正義のマーケティング」という手法を使われることが、しばしばあります。
 
★「正義のマーケティング」とは、その商品を買うことが、人のためになっている・正しいことを行っている、と感じさせて売上アップを促進する手法のことで、実は日常的にも良く使われている方法だったりします。
 
 
 
★人は商品を購入する際に、罪悪感を感じていることがよくあります。
 
★その罪悪感は、「大事なお金を使ってしまった」という感情のときもあれば、「また無駄なものを買ってしまったという」感情のときもあります。また、「世の中には貧困で困っている人がいるのに、自分は自分のためだけに贅沢な商品を買ってしまっていいのだろうか」などいった感情から起こっている場合もあります。

★そして、そういった感情があるために、その人が商品の購入をためらうことがよくあるのです。
 

★ところが、その際、「売上の一部が貧困や事故・天災などで困っている人たちに寄付される」ということになっていたり、「他の製品よりも環境にやさしい」と書いてあったり、「あなたがこの商品を買うことが雇用の促進につながっています」などと書いてあったりすると、お客さんは罪悪感どころか、むしろ良いことをしている、という気持ちを抱きやすくなります。
 
★その結果、積極的に商品を購入しようと思ったり、場合によっては、通常の商品より高くても喜んで買ったりする人が増えたりします。
 
★これが、「正義のマーケティング」という手法。商品を買うことが「罪悪」ではなく、「良い行い」など感じさせることで、売上を上げるという方法なのです。

★使い方を間違えると詐欺っぽくなりますが、正しく使えば、かなり面白い手法だといえるでしょう。


★以前、ある商品を販売している人が、「この売上の一部を地震被害が発生した地域に寄付します」と発表したところ、売上が増えただけでなく、多くの人がから賞賛の声が送られてきた、という話を聞いたことがあります。この「正義のマーケティング」という手法は、売上の増加にとどまらず、お客さんから誉められたりすることもあるわけです。実は、かなりスゴイ手法だといえるのかもしれません。
 
★こういった方法も、言われてみて初めて気がつく方法だといえるでしょう。
人間の心理を考慮した手法を知っておくことも、これからの時代には必要だといえるかもしれません。

★正義のマーケティング。使ってみてはいかがでしょうか?