あなたも知らずに「音」の影響を受けている

★夜などにコンビニの前にたむろするちょっと怖そうな若者達。

★お店に入りたいけど、なんとなく近寄りがたくて、そのお店に入るのを止めた。
 そういう経験をしたことはありませんか?

★お客にとってあの集団は迷惑な存在です。しかし、それ以上にお店の人たちにとって、非常に迷惑な存在です。

 お店の経営者にとっては死活問題になりかねないので、あの集団をどうにかできないかと日夜、対策を練っていたりする、なんとことは少なくないそうです。

★では、いったいどうすれば、あの若者の集団を取り除けるのでしょうか?
 
 
★中には果敢にも、彼らと話し合いを繰り返す立派な店長もいるそうです。が、お店の人たちも普通の人。やっぱり、暴走族風だったり、茶髪だったりする、一見怖そうなあんちゃん達に、店の前にたむろしないでくれ、と言いに行くのは勇気が要りますよね。しかも、逆ギレされる可能性もあるので、避けれるものなら避けたいというのが実際のところでしょう。
 

★ところが・・・・・

 
★そんな困難な状況をいとも簡単に解決してしまう方法があるのだそうです。誰でも簡単に出来るのに、劇的な成果を挙げる方法が存在しているとのことです。

もし、あなたが同じような問題で困っていたら、役に立つかもしれません。
 
 
★では、その方法とは・・・・!?
 
 
 その方法とは・・・
 
 
★ズバリ、「クラッシック音楽をお店の前に流す!」という方法。

★エエッ!というほど簡単な方法です。ところが、なんと、これを実行したあるコンビニでは、1週間もしない間に、若者の集団がお店の前にたむろする、ということがなくなってしまったということです!

★おそらく、これは「クラッシック音楽」のリズムが若者のリズムに合わず、非常に居心地の悪さを与えた結果、起こった現象なのでしょう。クラッシック音楽を流す、というなんとも簡単な方法ですが、効果は絶大。案外、こういう単純なことが大きな力になってってしまったりするわけですから、なんか非常に面白い話ですよね。


★このように、普段は意識していませんが、人間は「音」の影響を恐ろしく受けています。ちょっとした音の使い方で、人の動きまで変えてしまえたりすることがあるようです。

★あなたも、自分の身の回りを振り返ってみて、もう少し「音」や「音楽」に気を使って見たほうがいいかもしれませんね。まだまだビックリするようなことが、そこにはあるかもしれませんから。
 

(追記)

怪獣の名はなぜガギグゲゴなのか
黒川 伊保子 (著)
cover
 

テレビ番組にこの本の著者が登場し、「音象(音が与える印象についてあれこれ」語っていました。

非常に面白い内容だった上、こういうのも一種の「心理学マーケティング」かな、と思ってので、今回はこの番組で語られていたことをいくつか紹介しておこうと思います。


★「がぎぐげご」などの「ガ行」は男性を興奮させる効果があるので、ウルトラマンに出てくる怪獣などによく使われている。(そういえば、男の子に人気のガンダムとかも「ガ行」だね。)

★「」は女性に好まれる音なので、雑誌の名前などに使われていることが多い(アンアンとかノンノとか)

★「パ行」は子供に好かれる音なので、ポリンキーだとかポッキーなどのお菓子や、ポンキッキーズなどの子供番組のネーミングに使われていることが多い。

★去年は天災やテロなどが続き、不安感が増すことが多い年だったので、今年は安心を求めようと、「アクオス」だとか「アイポッド」だとか、母音である「ア行」のつく商品が受入れられやすかった。(「ア行」は、人間がもっとも力を入れずに出せる音であり、また自然界に含まれる音に最も近い音でもあるから)

歌手なら、「あゆ(浜崎あゆみ)」「大塚愛」、タレントなら「あやや(松浦あや)」「上戸彩」、お笑い芸人なら「アンガールズ」「アンジャッシュ」「アンタッチャブル」など「ア行」で始まる人(グループ)が人気になったのはその影響があったのでは?

★バブル期などみんながイケイケの時は、「バ行」「ガ行」など濁点・破裂音を含む音が好まれる。「ボディコン」「ソバージュ」など強い印象を与える名前のものが多かった。

★2003年から2004年は「サ行」「カ行」「ラ行」など清音が好まれた。子供の名前も女の子は「さくら」「みさき」などが1位になり、男の子とは「れん」「そうた」などが1位になったのがその証拠だ。

★今年後半は、母音が好まれた反動で、濁点を含む言葉が受入れられやすくなる可能性が高い。雑誌にも「グラマラス」などといったタイトルのものが創刊され始めているのは、そういったことが関係しているのでは?

★相手に好印象や親近感を感じている時は、「いやだあ」「うれしい」「エッチ」など母音を含む言葉を使うことが多く、相手を嫌っていたり悪い心象を持っている時は「ばか」「たのしい」「すけべ」などといった言葉を無意識に使うことが多い。

だから、相手と距離を起きたい場合は、母音を含まない言葉を使うと良い。さらに「うれしい」よりも「光栄です」、「ありがとう」より「感謝します。」のように漢字を含む言葉を使えば、なお相手との距離をとるのに有効だ。

 


・・・・といった具合に、いろいろと面白い話がありました。気がつかずに人は音の影響を強く受けている、というわけです。
 
 
・・・もちろん、この著者の話は、細かいところまで見てみると、結構無理な部分も多いようで、

例えば、「ア行」が含まれている人が受けやすかったから、お笑い芸人もア行で始まる人(グループ)が多かった、といっていますが、「ヒロシ」「波田陽区」「ドランクドラゴン」など全然「ア行」じゃない人もウケたわけで、著者が出す事例は都合よく持ってきたかなり話も多いようです。

それ故、賛否両論を巻き起こしやすい部分もあるようです。
 
 
が、音が人間に大きな影響を与えるということや、ネーミング一つで大きな差をつけるということがあるのは、実際、紛れもない事実です。
 
だから、こういった「音象」についての知識を覚えておくのも、きっと何かの役に立つのでは、と思います。
 
こういうのも言われてみれば確かにそうなのだけれど、言われてみないと気がつかない人間の心理とか性質を考えた上で行われている方法なので、一種の「心理学マーケティング」と言えるのではないでしょうか。