色彩心理学を極めろ!

★皆さんも、赤は血や炎を連想させ、人を興奮させる効果があるよ、とか、緑は癒しの効果があるよ、だとか、紺色は人を知性的に見せる効果があるから、リクルートスーツはみんな紺色なんだよ、だとかいう話を一度は聞いたことがあるのではないかと思います。

★今回、「心理学マーケティング 黄金の法則」を発行している関係で、もう一度、色彩心理学関係の情報を調べなおしていたのですが、結構、面白い話がいろいろと見つかりました。

★例えば、「赤い車が増えると、景気が回復している証拠」という話。不況のときは、割合、白など保守的な色を選ぶ人が増え、好況時には赤など派手な色の車を買う人が増えるのだそうです。

★そういえば、田舎に行けばわかりやすいくらい、駐車場に止まっている車は白と黒とシルバーばかりです。たまに青がありますが、黄色や赤の車はかなり見かけることはあまりありません。地方経済の停滞は、こういうところにも表れているのかもしれません。

★また、経済状況によって花屋さんで売れる花の色も変わってくる、という話もあります。好況時には薄い色の花がよく売れ、不況時には原色に近い色の花が売れるのだということです。

★バブル華やかりし頃も、テレビでこの花の色と経済状況の関連についての話が紹介されていましたが、そのとき、「で、今、売れている色は?」とインタビューされた花屋さんは「最近売れているのは・・・・原色に近い色ですね。」と答えていました。

★そのときはバブル絶頂期だったので、「うそー。原色に近い色が売れているなんて、それじゃあ、花の色と経済状況は関係ないじゃないか!」と思っていましたが、その後すぐにバブルが崩壊して、不況に突入しました。つまり、多くの人はこれから不況に突入していくことを無意識に感じ取っていたというわけです。やっぱり、色と経済や人間の心理は深い関係があるのかもしれません。


★その他、自分の好きな色や嫌いな色を選んでもらうとその人の性格がわかる、という話も有名です。赤が好きな色だと答える人は情熱的な人が多く、青が好きだと答える人は冷静・慎重な性格の人が多い、ということです。

★その他、日本ではピンクはかわいい色、女性が好む色ですが、国によっては売春婦を意味する色なので、赤ちゃんや子供用のグッズには使えない、だとか、赤や黄色は中東などでは、過酷な環境をイメージさせるので、商品のパッケージに使ってはいけない、使うなら緑の方が断然反応が良い、という、地域によって色の持つ意味が変わるという話もあります。

★ホントに、色に関する話はたくさんあります。人間の意識に深く関係する話なのに、まだまだあまり理解されていないようです。

★しかし、暖色系の色が人の購買意欲を高める効果がある、という話は知っていましたが、不動産屋さんの内装が暖色系の時の方が契約率が高くなる話はちょっと、ビックリしました。

★また、タクシー業界では、赤とか黄色のタクシーよりも、断然、黒のタクシーの方が売上が高い、という話も少し驚きました。黒の方が高級感があるため、法人客や長距離客が乗りやすくなるからなのだそうですが、言われてみると、なるほどね、という感じです。


★色彩心理学・・・・かなり、奥が深いようです。まだまだ研究の余地があります。
 
 
★不況を克服するために重要なことは、公共工事を増やすことでもなく、公定歩合を下げることでもなく、普段の服装を明るい色、派手な色に変えることだ!なんて説もありますが、色と人間の心理のつながりについては、もう少し深く理解しなければならないのかもしれません。