★学生時代。テストで悪い点を取って深く落ち込んだ経験。
誰にでも一度はありますよね?
★そんな時、人がとる行動は意外と限られています。多くの人は、大抵の場合、
1.泣く・落ち込むなど一度悲嘆にくれるが、その後、忘れて立ち直る。
2.テストを破り捨てる、など、存在しなかったことにする。
3.「点数どうだった?」と周囲に聞いて回り、自分より点数の低い人を
見つけて、「あいつより点数は良い。」と、自分を慰める
のいずれかのパターンをとることが多いようです。
★中でも、注目すべきポイントは、3番目。別に他人の点数が悪くても、自分の
評価が上がるわけではなければ、その人より上だったとしても、全体から見れ
ば自分自身の点数が低い位置であることに変わるわけでもありません。でも、
なぜか人は自分より低い点数の人を見つけては、安心しようとする傾向があり
ます。
★どうやら、「人は常に比較(対比)をせずにはいられない生き物」である
ようです。
★人は社会生活を行ううえで、常に比較(対比)を繰り返しながら生きています。
お店に行っては、「この商品はあの店よりも安い。」と考えてみたり、今日着て
いる服のセンスは誰にも負けないぞ、と考えてみたり、と常に比較を繰り返し
ながら、日々暮らしています。
★年収1千万の人は、多くの一般の人と比べて収入が多いので、自分の年収に
満足と答えることが多いといいます。ところが、それよりも収入が多いはずの
年収3千万ぐらいの人は比較の対象が年収1億の人など自分よりも上の人に
なりがちなためか、自分の年収には満足していない、と答える比率が増す、と
いう話があります。こんな話からも、人はどんな状況に置かれても、必ず比較を
繰り返している、ということがわかります。
★人は生きていくうえで、比較(対比)と無縁でいることが出来ません。
死ぬまで、比較(対比)を繰り返す生き物であるといってよいかも
しれませんね。
★ということは、当然のことながら、これだけ比較(対比)を繰り返すと人間と
いう生き物は、比較(対比)情報に興味を持ちやすい、ともいえるでしょう。
また、物事を理解する際にも、比較(対比)があった方が、理解しやすい、
ということもいえるでしょう。
★例えば、今、本屋に行けば、「頭がいい人、悪い人の話し方 」をはじめ、
比較(対比)を使った題名の本がずらりと並んでいます。
★これは「人は比較(対比)を使ったものに興味を持ちやすく、理解しやすい」
という性質を持っているために 各出版社がこういう対比の題名をつけて
出版しているワケです。
狙いはズバリ的中。やはり、こういう比較(対比)を使った題名を
つけた本は多くの人の興味を引きやすいのか、よく売れているようです。
★また、洗剤のCMなどで、「白さがこれまでの1.5倍に!」みたいな説明が昔は
よく使われていました。比較情報を流せば、それだけ理解しやすくなります。
その分だけ、良さがよく伝わるということで、こういうCMがよく作られていた
ようです。
★こういった事例からも、人は比較(対比)情報に興味を持ちやすく、理解もしや
すい、ということがわかります。人は比較(対比)情報からは切っても切り離せ
ない関係にある、といえるでしょう。
★であるならば、この人の「比較(対比)情報に興味を持ちやすい」という性質を
上手く日常生活やビジネスなどで使ってみると良いのではないでしょうか?
★例えば、「ホームページを作っても、全然売上が増えない人と、放って
おいてもどんどん売上を増やしていく人。その差はどこにあるのか?」という
キャッチコピーが、ホームページ作成会社の宣伝に書いてあれば、単に
「ホームページ作ります」と書いてある場合よりも興味をもってもらえるのでは
ないでしょうか?
★また、「懸賞に応募しても一度も賞品が当たらない人と、次から次に
高額商品を当ててしまう人。その差はどこにあるのか?」という情報が
書かれたメルマガがあれば、おもわず購読したくなるのではないでしょうか?
★このような感じで、比較(対比)情報をうまく使えば、いろいろな場面で成果を
より簡単にあげていくことができるのではないかと思います。
★「人は比較(対比)情報と無縁ではいられない。」
★言われてみれば当たり前の事実ですが、言われてみないと意外と見落としがち
な事実でもあります。
★もう一度、こういう人間の性質も見直してみる必要があるかもしれません。